さて、イギリスEU離脱が実行されました。移行期間が認められたため、今のところ何も変化はないのですが、来年から何が変わるのでしょう。
日本のお客様には大きな変化はありませんが、ヨーロッパ内ではかなりの違いができます。
ヨーロッパ内では、古いバイオリンには消費税がありません。実際はありますが、お客様は普通のもののように消費税として消費税を払いません。それは、ヨーロッパ全域でマージンスキームという消費税を適応しているからです。これは、売ったひとが、買った代金と売った代金の差額に対してだけ政府に消費税を納めるというシステムです。普通は売った代金の全額に消費税はかかります。
例えば100万円の楽器を90万で委託で預かった場合、差額の10万円にだけ消費税が入っている、ということです。消費税はオランダ21パーセントなので100万円のうち2万円は消費税ということですね。これはヨーロッパ全域で使えます。
これが、この先イギリスから委託で90万で預かっても100万円全部に対して21パーセントの消費税がかかります。つまり、100万円のうち20万円が消費税!ということは、100万円じゃ売れません。
これは楽器だけでなくすべての新品ではないものの取引で適用されます。
このイギリスは多くの美術品や楽器の世界の市場ですが、EUから離脱することで一時的にいろいろ値上がりになるかもしれません。
来年が恐ろしい。
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