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日本には目利きがいない?!

鑑定の権威ってどんな人と思います?

楽器や弓を見たら、あ、これ何々ね、ってすぐわかる人でしょうか?

日本には本当にそういう人っていないんでしょうか。そして、ヨーロッパとかアメリカとかにはいるんでしょうか。

 

これは、どこの楽器屋さんも同意してくれると思いますが、自分の分野ならできる人は日本にも世界にもいます

そして、どこの国の楽器でもどの時代のものでも任せてくださいって人は世界中どこにもいません。オークションハウスの専門家も、自分の専門分野を持っているか、浅く広く知っているかのどちらかです。そしてプロで大事なのは、どこに聞きに行けば正しい情報が得られるか知っている、です。実際、オークションカタログは8割作者があってれば、よしです。

 

有名な鑑定家の自分の分野、というのは分かりやすく楽器もしくは弓でまず分かれ、その後国&時代で別れます。

日本でも有名なエリック・ブロットですが、彼の専門分野はモダンイタリーですよね。

弓で有名なラファンはフレンチ弓のみでドイツ弓だったらシュミットとか。

 

そのほか、弦楽器店は、自分の守備範囲の専門家になることが多いです。たとえば、10万から300万円の楽器、とか。そういう場合、鑑定の権威にはなれませんが、実際の商売をしていく上ではすごく大事です。実際、お客様に提供しているものが何なのかわかっているということですから。

 

私もいわゆる鑑定はできませんが、JTLとかパッと見ただけでどのブランドかだいたいわかります。

 

それに対して、鑑定家、いわゆる権威、といわれるひとは世界でも指折り数えるほどしかいません。そして、その人たちも自分の専門外は、ふーんそう、という感じです。

 

 結局、日本でいわゆる権威がいないのは、一部分に特化した店がないためとおもいます。弓と楽器を同じ店で扱っていて、別々に営業がいない。そして、モダンイタリーだけ売りますとか、オールドイタリアンだけ売ります、というスタイルもなりたっていない。そのため、知識を蓄積していく立場にある人たちがあまりにも広範囲の知識を求められ専門家になれない、ということではないでしょうか。

 これから、価格帯だけでなく、売っているものがうちはこれしかないけどこれだったら色々あります、という店が増えて行けば、権威というか、すっごい目利きが生まれてくるのではないかなと思います。

 

ちなみにストラドの鑑定とかしてて、この人の鑑定書だったらという人は世界に5人もいませんが、彼らが一様に言うのは、なんでわかるって純粋に世界に存在しているストラドはほとんど全部見て覚えてるから!だそうです。

 

 

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